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X Harness 操作運用マニュアル

初心者向け・はじめての運用ガイド

セルフホスト型 X(旧Twitter) 運用自動化ツール「X Harness」を、デプロイ後にどう使うかを解説します / 本マニュアルは実装をもとに作成

はじめに:このマニュアルの対象 本書は X Harness をすでにセルフホスト(デプロイ)した後の「操作・運用」ガイドです。まだ導入していない方は、まず公式リポジトリ github.com/Shudesu/x-harness-oss のREADME(5分デプロイガイド)に従って、ご自身のCloudflareアカウントに設置してください。設置が終わったらこのマニュアルに戻ってきてください。

1X Harnessとは(30秒で理解)

X(旧Twitter)の投稿・返信・DM・フォロワー分析などを「自動化・一元管理」するための自分専用ツールです。

たとえるなら「あなた専属のX運用秘書」。これを自分のCloudflareアカウント上に設置して使います。月額固定費ゼロで動き、PCを閉じていてもクラウド上で24時間自動で働き続けます(投稿の自動送信などはCloudflareのサーバーが行うため)。

3つの部品でできています管理画面(ブラウザで操作する画面 / Cloudflare Pages)/ ② Worker API(実際にXを操作する頭脳。クラウドで常時稼働 / Cloudflare Workers)/ ③ データベース(投稿予約やフォロワー情報の保管庫 / Cloudflare D1)。あなたは①だけ触れば、②③は裏で自動で動きます。

2結論:どう運用すればいい?

「自分でやる」か「AIと会話してやる」かの二択ではありません。両方使えて、混ぜるのが正解です。

方法A

🖱 管理画面を自分で操作

ブラウザで画面をポチポチ。一般的なSNS管理ツールと同じ感覚。

  • 向いてる人:画面を見ながら確実に操作したい
  • 得意:予約投稿、リプライ確認、フォロワー閲覧、使用量チェック
  • 追加設定なしで使える すぐ
方法B

💬 Claude Code等のAIと会話して操作

「明日7時にこれ投稿して」と話すだけ。

  • 向いてる人:文章作成から投稿まで丸ごと任せたい
  • 得意:投稿文の生成→予約、まとめて一括登録、分析の相談
  • MCP連携の設定が必要(下の表)
いちばんのおすすめ=ハイブリッド運用 「考える・作る・一括登録」はAIと会話で、「確認・微調整・閲覧」は管理画面で。 例:AIに「note記事のURLから今週分の投稿を5本作って予約して」と頼む → 管理画面の「予約投稿」で内容と時刻を目視チェック。これが最速かつ安全です。

「会話で操作」のしくみ

X Harness には MCP Server(@x-harness/mcp)が同梱されています。これを Claude Code 等のAIクライアントに接続すると、「X操作専用ツール30個」がAIに渡され、投稿・予約・リプライ・DM・フォロー・分析を自然言語で頼めるようになります。接続は一度きりの設定です。→ 第6章

3最初に確認する3点

運用を始める前に、自分の環境の以下3つを手元に控えておきましょう(デプロイ時に決まった値)。

項目何の値か / どこにあるか
管理画面URLあなたがデプロイした Cloudflare Pages のURL(例: https://<your-project>.pages.dev)。ブックマーク推奨
ログイン用 API_KEYデプロイ時に wrangler secret put API_KEY で設定した値。管理画面ログインに使う
登録したXアカウントX Developer Portal で取得したキーで登録済みのアカウント(複数可)
⚠ 鍵の取り扱い(最重要) ログイン用API_KEYとXのAPIキーは「家の鍵」と同じです。他人に渡さない・SNSやGitHubに貼らない・スクショに写さないこと。万一漏れたら、Xキーは Developer Portal で再生成、ログインキーは wrangler secret put で作り直せます。

4基本操作カタログ

できること一覧。各機能を「管理画面のどこ」「AIへの頼み方」で対比しました。

やりたいこと管理画面(メニュー)AIへの頼み方(例)
今すぐ投稿投稿管理 → 新規投稿「〇〇という内容で今すぐ投稿して」
予約投稿予約投稿「明日朝7時に〇〇を予約して」
スレッド投稿投稿管理(スレッド作成)「この内容を3連投のスレッドにして投稿して」
リプライ確認・返信リプライ「最近のリプライを見せて」「これに返信して」
引用ツイート管理引用「自分への引用RTを一覧して」
DM送受信DM「〇〇さんにDMを送って」
フォロワー管理・タグ付けフォロワー / タグ「フォロワーを〇〇でタグ分けして」
フォロワー数の推移フォロワー(推移グラフ)「直近7日のフォロワー増減を教えて」
エンゲージメントゲートエンゲージメントゲート「いいね&フォローで特典を配るゲートを作って」
キャンペーン一括設定キャンペーン作成「投稿→条件→LINE連携まで一括で作って」
API使用量・コスト確認API使用量「今月いくら使ってるか教えて」
スタッフ追加(権限管理)スタッフ「閲覧専用のスタッフを追加して」
用語が難しい?「エンゲージメントゲート」「キャンペーン」など聞き慣れない言葉は第10章 用語集で噛み砕いて説明しています。最初は「投稿」「予約投稿」「リプライ」だけ覚えればOKです。

5予約投稿のやり方(いちばん使う機能)

「何時に何を投稿するか」を事前に登録すると、クラウドが時間になったら自動で投稿します。

仕組み(安心ポイント)

予約を登録 → クラウドの自動チェックが5分ごとに走る → 予約時刻を過ぎたら自動でXに投稿 → 「投稿済み」に更新。
あなたのPCは閉じていてOK。寝ている間も投稿されます。

方法A:管理画面で予約する

1
左メニュー「予約投稿」を開く
2
投稿本文を入力する
3
投稿したい日時を指定する
4
登録 → 一覧に「予約中(scheduled)」で並ぶ。時間が来ると「投稿済み(posted)」に変わる

方法B:AIに会話で頼む

明日の朝7時に「今日も一日がんばりましょう」を予約投稿して
来週月・水・金の19時に、この3本のnote紹介ツイートを順番に予約して
⚠ 知っておくべき仕様 ・時間精度は5分単位(7:00指定 → 実投稿は7:00〜7:05の間)
・予約は1回きり。「毎日7時」のような自動リピート機能はありません(定期投稿したい場合は複数件まとめて予約するか、AIに「1ヶ月分まとめて予約して」と頼む)
・日時はISO 8601+タイムゾーン(例 2026-06-14T07:00:00+09:00)で指定。会話運用なら日本時間で伝えればOK

6Claude/AIと会話で運用する(MCP連携)

「文章を考えて → 投稿/予約する」を丸ごと任せられる、いちばん強力な使い方です。

MCP連携とは

X Harness 同梱の MCP Server を Claude Code 等のAIクライアントに接続する、一度きりの設定です。接続すると、毎回URLやキーを意識せず、自然言語でXを操作できます(ツール30種)。

設定方法

お使いのAIクライアントの .mcp.json に、以下を追記します(< > の部分は自分の環境の値に置き換え)。

// .mcp.json
{
  "mcpServers": {
    "x-harness": {
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@x-harness/mcp@latest"],
      "env": {
        "X_HARNESS_API_URL": "https://<your-worker>.workers.dev",
        "X_HARNESS_API_KEY": "<あなたのログイン用API_KEY>"
      }
    }
  }
}
接続後はこう話すだけ 「〇〇についてツイートして」「予約一覧を見せて」「失敗した投稿を再送して」「note記事を読んで紹介ツイートを3案作って予約して」——文章作成から投稿まで一気通貫で頼めます。
⚠ .mcp.json に鍵を直書きする場合の注意 .mcp.json にAPIキーを書く場合は、そのファイルを絶対にGitHub等に公開しないこと(.gitignoreに追加)。チーム配布時は各自が自分のキーを入れる前提にしてください。

7コストと節約のコツ

X Harness自体は無料(Cloudflare無料枠で稼働)ですが、X公式APIの利用料が「投稿ごと」にかかります(従量課金)。

操作料金(1回)円換算(約¥155/$)
テキスト/画像投稿(URLなし$0.015約 2.3円
URLを含む投稿$0.200約 31円
投稿の読み取り(リプライ取得等)$0.005約 0.8円

※ 2026年時点のX API Pay-Per-Use料金(公式料金ページ)。料金は改定されることがあるため、必ず最新を公式で確認してください。

⚠ URL付き投稿は約13倍高い 記事リンクなどURL入りの投稿は1回 約31円。URL付きを1日1本でも月約930円、1日3本なら月約2,800円が目安です。発信頻度が高い人ほど効いてきます。
節約テク親投稿はURLなしにして、URLは1個目の返信(リプライ)に入れる → 親投稿が $0.20→$0.015 に圧縮できる。
② 使用量は管理画面「API使用量」でいつでも確認可。X Developer Portalで上限金額(spending limit)も設定できる。
③ 読み取り課金を抑えるため、エンゲージメントゲートのポーリングは必要な期間だけ有効にする。

8よくある運用フロー例

迷ったらこの型をマネしてください。

例① 毎朝の発信を回す

1
週のはじめにAIへ:「今週分の投稿ネタを7本考えて、毎朝7時に予約して」
2
管理画面「予約投稿」で内容と時刻をざっと目視チェック(誤字・URL有無=コスト確認)
3
あとは自動投稿。気が向いたら「リプライ」ページで反応に返信

例② キャンペーン(特典配布)を打つ

1
「キャンペーン作成」で、対象投稿・参加条件(いいね/RT/フォロー/返信)・配布物を設定
2
エンゲージメントゲートが自動で条件達成者を判定(LINE連携で特典URL配布も可)
3
「フォロワー」ページで参加者をタグ分け・管理

例③ 反応の分析

直近7日のフォロワー増減と、いちばん反応が良かった投稿を教えて

9困ったとき・FAQ

症状・疑問対処
管理画面にログインできないデプロイ時に設定したAPI_KEYを正確にコピペ。前後の空白に注意
予約したのに投稿されない最大5分待つ(cron間隔)。それでもダメなら「失敗(failed)」表示とXアプリ権限を確認
投稿が「失敗」になる多くはX側の権限不足かレート制限。レート制限は自動リトライ。権限はDeveloper PortalでRead+Write+DMか確認(変更後はAccess Tokenを再生成)
思ったより課金が多いURL付き投稿($0.20)が原因のことが多い。第7章の節約テク参照
複数アカウントを運用したい各アカウントのAPIキー4種を用意して登録。管理画面サイドバーで切替できる
操作方法がわからないAI(Claude Code等)に日本語で「〇〇したいんだけどどうやる?」と聞くのが一番早い

10用語集(超初心者向け)

用語かみくだいた意味
API / APIキーソフト同士をつなぐ窓口と、その鍵。X Harnessはこの鍵でXを操作する
セルフホスト他社サービスに頼らず、自分のアカウント(ここではCloudflare)上に自分で設置して動かすこと
Worker / Cloudflareツールを動かしているクラウドの「サーバー」。24時間ずっと起きている
cron(クロン)「決まった間隔で自動実行する仕掛け」。ここでは5分ごとに予約投稿をチェック
MCPAIに“専用の道具箱”を持たせる仕組み。連携するとXを会話で安定操作できる
エンゲージメントゲート「いいね&フォローした人だけに特典URLを渡す」ような“条件付き配布の関所”
キャンペーン投稿+参加条件+特典配布を“ひとまとめ”で設定する機能
スレッド連続したツイート(ツリー投稿)
従量課金使った分だけ払う方式。X APIは「投稿1回ごと」に課金